望月昭秀、田附勝「蓑虫放浪」

8月に読み終わっていたのだけれど、気付いたら10月…私もどこかへ放浪していたようだ(嘘です、暑すぎてパソコンを触っていなかっただけです)。

 

こんな人がいたのか、と本当に初耳だった。そして同時に、こんな人になれたらいいのに、と憧れと嫉妬みたいな気持ちが出てくる。読んだら、こんな人になるのはとてもじゃないけど難しい、と誰でも思うだろうけど。

 

絶妙にゆるい絵を描くことに、人柄が表れているような気がするのだけれど、こんなにも愛嬌があって、人に好かれるような人間には到底なれない。好きなものを探しにいって、好きな人のいるところに行って、自分の居心地のいい場所を見つける、そういうのって才能なのかもしれない。羨ましい。

 

この本を読んだあとに、亀ヶ岡石器時代遺跡に私も行ってみたのだけれど、もしかしたらこのへんを蓑虫も歩いたのかもしれないなあ、というか、随分遠いところから歩いてきてるんだよな、と思ったら、私はまず体力をつけなければならない、と実感した。木造駅近くの博物館(カルコ)に、ちょっとだけ蓑虫の展示があったので、この本を読んで面白いと感じた人は、是非行ってみることをおすすめします。