2020-01-01から1年間の記事一覧

内田百閒「第三阿呆列車」

第三阿房列車 (新潮文庫) 作者:内田 百けん 発売日: 2004/06/27 メディア: 文庫 だいぶ前に読みおわっていたのに、書いておくのを忘れていた。 永遠に続くような気がしても、終わりは来てしまうのだなあ。でも、なんだか、いまだにどこかで列車に乗って、ど…

内田百閒「第二阿呆列車」

第二阿房列車 (新潮文庫) 作者:内田 百けん 発売日: 2003/10/29 メディア: 文庫 ついに第二列車まで乗ってきてしまった。鈍行列車に乗っている気分で、だらだら読めるのが、非常によい。 相変わらず、マイペースで自由だなあ、と思う。こういうのは、ときと…

内田百閒「第一阿呆列車」

第一阿房列車 (新潮文庫) 作者:内田 百けん 発売日: 2003/04/24 メディア: 文庫 何故今まで読んでいなかったのだろうか。このご時勢、めちゃくちゃ列車に乗りたいけど、やはりまだ乗ることを躊躇していて、本の中のことなのに、非常に羨ましい。いいなあ。 …

川上弘美「天頂より少し下って」

天頂より少し下って (小学館文庫) 作者:川上 弘美 発売日: 2014/07/08 メディア: 文庫 これ、めちゃくちゃタイトルが美しいなあ。 ふわふわしているというか、ゆらゆらしているというか、どことなく不安定な関係の人たち。でもきっと、この世には、確固たる…

絲山秋子「ばかもの」

ばかもの 作者:絲山秋子 発売日: 2012/01/11 メディア: Kindle版 読んでいる間中、一度読んでいなかっただろうか、とずっと思いながらページを繰っていたんだけど、思い出すことなく読みおわってしまった。本の内容って、そんなに忘れるものなのか…最近は特…

川上弘美「光ってみえるもの、あれは」

光ってみえるもの、あれは (中公文庫) 作者:川上 弘美 発売日: 2006/10/01 メディア: 文庫 この人の書く、人と人との距離感がすごく好きなんだなあ、と思った。 人それぞれ好きな距離感というのがあると思うのだけど、だからこそ、自分が欲する距離感と、相…

森絵都「漁師の愛人」

漁師の愛人 (文春文庫) 作者:絵都, 森 発売日: 2016/07/08 メディア: 文庫 久々に短編集を読んだ気がする。相変わらず、この人の本は読みやすいなあ。子供の頃から読んでいるせいかもしれない。 最初の2つの話は、昔のYAっぽい雰囲気もありつつ、ちょっと違…

カミュ「ペスト」

ペスト(新潮文庫) 作者:カミュ 発売日: 2017/03/10 メディア: Kindle版 ずっと読まないだろうなあ、と思っていた話なのだけれど、今読むためだったのか、と思わされるような世の中になっている。本屋には平積みになっていて、ついつい手に取ってしまった。…

川端康成「浅草紅團」

「浅草紅團」 川端康成:著 先進社版 特選名著複刻全集 近代文学館 /昭和50年発行 ほるぷ出版 メディア: 古本市にたまたま立ち寄ったら、突如目に入ってきたため、ついつい買ってしまった。今までこの話のことを知らなかったけど、有名なのだろうか。この人…

カフカ「審判」

審判 (岩波文庫) 作者:カフカ 発売日: 1966/05/16 メディア: 文庫 読んでいる途中で何回か、私は安部公房を読んでいたんだったかな、と思ってしまった。いや、でも、年代的には安部公房の方が後だから、安部公房がカフカを好きだったのかしら。そのへんはよ…

絲山秋子「小松とうさちゃん」

小松とうさちゃん (河出文庫) 作者:絲山秋子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2019/12/05 メディア: 文庫 たぶん、日本に沢山いるだろう普通のおじさん2人が出てくる。普通とか、平凡とか、一般的とか、そういう括りの中で生きているだけで、こんなに…

ルシア・ベルリン「掃除婦のための手引書」

掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集 作者:ルシア・ベルリン 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/07/10 メディア: 単行本 表題作が早稲田文学に載っていたときに、1回読んだだけではよくわからなくて、でもなんとなく気になっていた。去年、作…