内田百閒「第二阿呆列車」

 

第二阿房列車 (新潮文庫)

第二阿房列車 (新潮文庫)

 

 ついに第二列車まで乗ってきてしまった。鈍行列車に乗っている気分で、だらだら読めるのが、非常によい。

 

相変わらず、マイペースで自由だなあ、と思う。こういうのは、ときとしてはわがままだったり自分勝手だったり、と思われがちになるけど、この人にはそういう嫌味な感じはない。この人の持っている味なのかしら。自由である、というのは、自分のすることに責任が持てる自信がある人ができることなんじゃないか、と思わされる。

 

小気味よいリズムで、好き嫌いを結構はっきりと書いちゃっているけど、全然嫌な気はしない。自分の好き嫌いと似かよっているからだろうか(恐れ多いが)。