レイチェル・カーソン「センス・オブ・ワンダー」

 

写真ともども見たいと思って購入したのだけれど、近頃の切羽詰まったような感覚の中で、文章も写真も違う時間が流れているように思える本だった。ゆっくりとちょっとずつ読みたいな、と思って、結構時間をかけて読んでしまった。

 

たぶん未完成であるぶん、本文は非常に短い。子供にもわかるように書いてあるからかもしれない。けれど、内容はみっちりと濃くて、いつもわかっているような気になっていることが書かれている。途中途中で挟まれる写真で、自分のわかっているふりをしていることに気付かされる。森で、海で、のんびりとまた読みたい。

 

本の後ろには、この本を読んだ人たちのエッセイ(と言っていいのか)が載っているのだけれど、それも面白い。みんな、見えているものは違うのに、同じような、似たような気持ちを抱くときがあるのって、不思議だよなあ、と思う。