木村銀次郎「大相撲と鉄道」

 

 自分の好きなものが2つとも題名に入っていたら、これは読むしかない。

 

相撲列車がどんなふうに運行されているのか、とても興味深い。何人もの大きな力士が、ずらりと並んで、列車に乗っていくのは壮観だろうなあ。巡業で力士が沢山いるのを見ただけでも、なかなかの感動だった。

 

本の内容も知らないことを知れて、とても面白いのだけれど、どうしても大相撲のよさというのは、あとがきのあたりに凝縮されているように思えてならない。最後の5行くらいで、ついつい泣いてしまった。大相撲中継を見ていると、夕方頃に銀次郎さんが登場する。この本を読んだあとは、なんだか、相撲を見るより、銀次郎さんが気になって、注目して応援してしまう。