獅子文六「悦ちゃん」

 

悦ちゃん (ちくま文庫)

悦ちゃん (ちくま文庫)

 

 あら、なんか表紙が可愛い(いつもブックカバーを付けて持ち歩くので、表紙をよく見ない)。

 

深く考えこまずに、悦ちゃんの歌のように、小気味よいリズムの中で読みおわることができる。最近嫌なことが起きたので、こうしてつらいことも、なんだか楽し気に乗り越えていく話が、ちょうどよかった。ちょっと嫌な場面も、どんどん読み進められる。この人の文章の感じが、好きなのかもしれない。

 

やや勧善懲悪っぽい、童話っぽい感じが、疲れたときにはよい。近頃は、あんまりそういう話がないからなあ。