たまにこう、中高生が出てくるような本を読んでしまうと、ものすごくつらい気持ちになってしまう。児童文学よりは、YAと呼ばれるものの方に、大きく反応してしまう。まったく同じ経験はしていないとしても、誰しもが微かに感じたことのある感情が呼び戻されてしまうのかなあ。つらい。この感情が何なのか、というのがわかるまでの階段の途中は、本当につらい。登り切ったら、あれなんであんなにつらかったんだろう、と思うんだけれど。
- 作者: ガブリエルガルシア=マルケス,鼓直,木村栄一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1988/12/01
- メディア: 文庫
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ちょうどタイムリーにノーベル文学賞が決まったときに読んでいた。まったくノーベルは意識してなかったんだけども。今まで読んだ本の中で、ちょこちょこ名前を見かけていて、そろそろ読む時期が来たのかな、と思って手に取った。
なんだろう、このよくわからない読後感は…。ファンタジーなのかな、と思って読んでいると、どうにも血生臭いし、現実味がありすぎる。だからなのか、時々怖い感じがある。たぶんこの人にとっては、すごく現実に近いところを書いているのかもしれない。南米の文化を全然知らないせいだろうか。ものすごい不思議な気持ちになる本だ。自分の外側に出てみないと、自分が生きている文化が変なのかどうか、本当にわからない。