めちゃくちゃサボっていたので、一気に書くという、大変ダメな行為に出る。感想も新鮮さがないので、今の自分が書くと、本当にこんなこと思ったのかな、と疑問になるところもあるけれど、読み終わった直後のメモに書いてあるから、たぶん当時の自分はそう思ったのでしょう。
この人を知ったのは、青森県立美術館で展示を見たのがきっかけだった。たしか青森県についての企画だったと思うのだけど、出身の人の絵もあって、ひっそりとこの人の絵も展示していたのだ。そんなに数はなかったはずなのだけれど、何故か私はとても気になって、この人の一筆箋を買って帰ってきた。カフェーの女給の制服を記録した絵だった。そのえらく執拗に(誉めている)記録していることが気になって、何をしている人なのかなあ、と思ったら、ただただ執拗に記録している人だった(本当に誉めている)。ようやくこの本を読めて、やっぱりそのとき気になった感覚は当たっていたなあ、と思える。
何かの本で見かけて、読んでみようかな、と思って手に取ったのだけれど、まったく内容が把握できない。「こそあど」が多すぎて、それはどれについて言っているのですか、と大声で叫びたくなった。そもそも手紙なのだから、何らかの手紙があっての返答なわけで、片一方からの手紙だけ読まされても、ちんぷんかんぷんなのは仕方ない。そう思うのに、この手紙に感じ入らない人はもはや詩人ではない、みたいなことが解説に書かれていて、そこまで言うかね、とがっかりしてしまった。後半の女性への手紙の方が、まだ内容がわかるのだけれど、延々と女神のような女性像について書かれていて、100年経っても女性像というものに人間はがんじがらめにされているな、と思ってしまった。
ただただ飼い猫が可愛い、ということがずっと書かれている本。まったくストレスなく、1日で読み終われる。暗い気持ちのときに読める本。とにかく、猫が可愛い、というただ一択だけで本が完成しているところがすごい。何かを飼う、ということに自分はわりと否定的なのだが、この本の中で可愛いという言葉を見つづけていると、そうなのかーそうなんですねー、という気持ちになる。猫が可愛いのは真実ではあるが、飼いたいというところまではいかなかった。何かを飼うって、やはり怖い。
たまたま地元でイベントがあって、休みだったから行けたのだけれど、いろいろな話が聞けて面白かった。だいぶライトでマイルドな話ばかりだったけれど。まあ、猫の話なので。