カフカ、頭木弘樹「絶望名人カフカの人生論」

 

絶望名人カフカの人生論 (新潮文庫)

絶望名人カフカの人生論 (新潮文庫)

 

 これって絶望なのだろうか。この人にとっては、普通に考えたり思ったりしていることで、毎日の日常の呟きみたいなものなんじゃないのかなあ。別に絶望しているわけではない気がする。いや、勿論落ち込んで、絶望していると思っているときもあるだろうけれど。このぐらいのテンションが、通常営業という印象がする。

 

これだけネガティブなことを言われたら笑えてくる、と最初に書いてあるんだけど、私には共感というか、同意するところばかりが多くて、別に笑えるところはなかった。似たようなことを考えていた人がいる、とわかることは、心強いところはある気がする。まあ、ここまでひどくはないかなあ、とは思えるかもしれない。