岸本佐知子「ねにもつタイプ」

 

ねにもつタイプ (ちくま文庫)

ねにもつタイプ (ちくま文庫)

 

 この人が翻訳する本が好きなので、この人自身が書いた本はどうだろう、と読んでみた。エッセイと書かれていたんだけど、よく目にするエッセイだと思って手に取らない方がよいと思う。エッセイだと思いこんで読んでいたら、途中で疑問符だらけになった。小説とも違うし、小噺とでも呼んだ方がよさそう。

 

この本を読んでいると、そりゃあああいう本を訳すよなあ、と納得してしまう。ちょっと奇妙な世界を覗いてしまう人。見えていないけど見えるものだったり、見える人にしか見えないものって、あるんだよなあ。