動物農場: 付「G・オーウェルをめぐって」開高健 (ちくま文庫)
- 作者: ジョージオーウェル,George Orwell,開高健
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/09/10
- メディア: 文庫
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ツイッターで目にして、気になったので読んでみた。意外と短い話だったのだなあ。後半は全部、開高健の文章だし、あんまりこの本の内容と深く関わっていない気がして(どちらかというと「1984年」に関する文な気がする)、これで「動物農場」というタイトルなのはどうなのか。まあ、話として入っているのは「動物農場」だから、いいか。
人間対動物、という構図かと思いきや、だんだんと動物対動物になっていく。ただ、本人たち(ここで人って書くとおかしいけど)は自覚がないけど。動物の擬人化、と言えば簡単なことだけれど、ここまで動物それぞれに個性を持たせて、役割を担わせている細かさがすごい(登場人物が結構多いのに)。
信念と野望は違う、と聞いたことがある。自分の外側に働きかける信念が、いつの間にか、自分の内側に向いて、自分だけの欲望を叶える野望へと変わっていくことは、権力を持つことの悲しさだと思う。もちろん、信念を貫きとおす人もいるかもしれないが(私は今まで出会ったことないが)。
それにしても、開高健の文章は難しいなあ。あまりにも理解できないのは、「1984年」を読んでいないせいでは…、ということでただいま格闘中である。