ジョージ・オーウェル「動物農場」

 

 ツイッターで目にして、気になったので読んでみた。意外と短い話だったのだなあ。後半は全部、開高健の文章だし、あんまりこの本の内容と深く関わっていない気がして(どちらかというと「1984年」に関する文な気がする)、これで「動物農場」というタイトルなのはどうなのか。まあ、話として入っているのは「動物農場」だから、いいか。

 

人間対動物、という構図かと思いきや、だんだんと動物対動物になっていく。ただ、本人たち(ここで人って書くとおかしいけど)は自覚がないけど。動物の擬人化、と言えば簡単なことだけれど、ここまで動物それぞれに個性を持たせて、役割を担わせている細かさがすごい(登場人物が結構多いのに)。

 

信念と野望は違う、と聞いたことがある。自分の外側に働きかける信念が、いつの間にか、自分の内側に向いて、自分だけの欲望を叶える野望へと変わっていくことは、権力を持つことの悲しさだと思う。もちろん、信念を貫きとおす人もいるかもしれないが(私は今まで出会ったことないが)。

 

それにしても、開高健の文章は難しいなあ。あまりにも理解できないのは、「1984年」を読んでいないせいでは…、ということでただいま格闘中である。