この本は、ぼんやりとしているうちに、いつの間にか最後の方になっていて、あれもう終わりだ、と突然気付かされる。こんなぼんやりした文章を書く人は、たぶんこの人しかいないんだろうなあ。
単純に、面白いなあ、と思いながら読み進んで、面白かったなあ、と思って終わった。考えなくても面白いと思える話に出会えることって、正直少ない。美女とかブスとか、生きていく上ではあんまり関係ないよなあ、と思わされるけど、実際どうなんだろう。まあ、人間である限り、美女もブスも、卑屈でドロドロした部分を持っている。それにしても、この本の中の人物は皆恵まれている気がする。