宮下奈都「太陽のパスタ、豆のスープ」

 

太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)

太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)

 

 夏の休日に相応しい本だった。

 

自分には何もない、と気付いたところから、人間って、自分が自分でしかない生き方を見つけていくのだと思う。そこから逃げつづけたら、たぶん本当に何もない。自分さえ、ない。少しずつ、自分の気持ちも体も満足させながら生きていければいいなあ、とそう思える本。